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こんにちは、暗号資産(仮想通貨)に関する寄稿をしている師田賢人です。

「ブロックチェーン」と聞くと、頭の中で「暗号資産」に結びつけて考える人が多いと思います。しかし暗号資産は、ブロックチェーンのひとつの応用事例に過ぎません。ブロックチェーンには、ほかにもさまざまな使い道があるのです。

今回もLINE BITMAXの中の人にヒアリングしてきました。この記事を読めば、「暗号資産」と「ブロックチェーン」の違いを明らかにして、ブロックチェーンについて理解を深めることができるでしょう。

最後に、「暗号資産とブロックチェーン」のわかりやすい具体例として、LINEの暗号資産である「LINK(LN)」と「LINE Blockchain」についても、詳しく見てみることにします。

暗号資産(仮想通貨)とブロックチェーンは何が違うの?

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暗号資産は、ブロックチェーンにとって「One of them(ワンオブゼム)」な存在です。簡単に言うと、ブロックチェーンのさまざまなユースケース(活用事例)のうちのひとつが、暗号資産であるということです。

また暗号資産は、ブロックチェーンを基盤にしたアプリケーションであり、両者の位置するレイヤー(階層)は異なります。さらに暗号資産は、特定の具体的な用途のために作られますが、ブロックチェーンはより汎用的なインフラであるため、抽象的なものであると捉えることもできます。

ブロックチェーンという技術は、暗号資産の代表格であるビットコインの論文(2010年公開)から誕生しました。当時ブロックチェーンは、主に金融分野での利用(送金や決済など)に使われるはずでした。

ところが2014年に「イーサリアム」が誕生して、ブロックにロジック(プログラム)を組み込む「スマートコントラクト」という考え方が普及します。これによって、ブロックチェーンは金融分野にとどまらず、より汎用性の高いユースケースを生み出すことができるようになります。

その後は、ビジネス向け(toB)領域だけではなく、一般消費者向け(toC)領域においても、たくさんの事例が生まれてきています。それぞれ具体例をいくつかご紹介します。

ビジネス向け(toB)領域では、サプライチェーンマネジメント(SCM)にブロックチェーンの特徴であるトレーサビリティ(追跡性)を活用するケースが多いです。「Everledger(エバーレッジャー)」というプロジェクトでは、ダイヤモンドのサプライチェーンをブロックチェーンで記録・管理してオープンにすることで、国際市場からいわゆるブラッド・ダイヤモンドを締め出すことを目的としています。

一般消費者向け(toC)領域では、ゲームのアイテムやキャラクター、デジタルアートなどの所有権をブロックチェーンに刻み込む技術(規格)であるNFT(Non-Fungible Token)の市場が盛り上がりを見せています。

2021年3月11日には、老舗オークションハウス・Christie’sにて、NFTデジタルアート「The First 5000 Days」が約75億円で落札されて大きな話題を呼びました。下の表は主なNFTマーケットの取引高の推移を表しています。NFTへの注目度が、一気に上がってきていることがわかるでしょう。

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Source:https://messari.io/article/nft-marketplaces-valuing-the-ebay-and-shutterstock-s-of-nfts

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LINE Blockchainとブロックチェーンゲーム(2)

ブロックチェーンは3つに分類できる

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ブロックチェーンは、3つに分類することができます。

  • パブリックチェーン
  • コンソーシアムチェーン
  • プライベートチェーン

パブリックチェーンは、管理者が存在せず誰でも参加ができますが、取引の承認はコンセンサス・アルゴリズム(PoWやPoSなど)によって、厳しく管理されます。そのため、取引が承認される速度は、他のふたつと比べて時間がかかります。ビットコインやイーサリアムのチェーンが代表的でしょう。

コンソーシアムチェーンは、複数の主体が複数の参加者を管理する「組合」のようなチェーンです。一時期話題になった、Facebookが主導する「Diem(旧Libra)」がこれにあたります。取引の承認は、コンソーシアムに参加する複数の主体によってのみ行われるため、比較的スピーディーです。具体的には、競合関係にある企業同士でも「非競争領域での共通課題(自動車産業における環境保護対策など)の解決」のため、コンソーシアムを組むケースが見受けられます。

プライベートチェーンは、単一の組織が組織内の参加者を管理する非公開のチェーンです。企業DBとの主な違いは、データにロジック(プログラム)を持たせることで、さまざまなシステムや組織が連携できる相互運用性を実現しやすいことなどが挙げられるでしょう。取引の承認は単一の主体により行われるため、承認速度が非常に早い特徴があります。

前提として、それぞれのチェーンに善し悪しはなく、チェーンを導入する企業・組織が、

  • 拡張性(Scalability):システムの規模の変化にどのくらい柔軟に対応できるか
  • 分散性(Decentralized):システムの管理者がどのくらい散らばって存在しているか
  • 安全性(Security):システムがどのくらい堅牢な仕組みで構成されているか

などの違いを踏まえて、「ブロックチェーンに期待する役割は何か?」を考えることによって、導入するチェーンの種類は変わってきます。

【具体例】LINE Blockchainは「基盤」の役割を果たす

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最後に、LINK(LN)とLINE Blockchainの関係について考えてみましょう。

LINK(LN)は、自身を媒介にしたトークンエコノミーを実現することを目的に発行される暗号資産です。一方、LINE Blockchainは、さまざまなDApps(分散型アプリケーション)を構築できるようにする基盤です。

ここまで記事を読んできた方は、両者の違いをイメージできるはずです。なお、LINK(LN)は、ユーザーのサービスへの貢献度に応じて、コントリビューションマイニング(Contribution Mining)という仕組みで新しく発行されます。

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LINE Blockchainは、プライベートチェーンを採用しています。一番の理由は、ユーザーエクスペリエンスを高めるためです。パブリックチェーンでは、大量のトランザクションを高速で処理することがまだできません。

プライベートチェーンでは、ユーザーや開発者が特定の組織を信頼しなくてはならない点が、デメリットとして指摘されています。しかし、LINEを構成する技術基盤が強固であることから、単一障害点(Single Point Of Failure)の問題、すなわち、単一の主体を信頼することに伴うさまざまなリスクを低く抑えることができます。

今回お話を伺ったLINE BITMAXの中の人は、LINE Blockchainのプロダクト・サービスが、UXを高めることを重要視していることを語ってくれました。背後でブロックチェーンが動いていることが意識されないくらい、UXに優れたプロダクト・サービスを開発することが目標だそうです。

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LINEが目指すトークンエコノミーの姿

まとめ

この記事では、暗号資産とブロックチェーンの違いについて解説しました。繰り返しになりますが、暗号資産はブロックチェーンのひとつの応用事例に過ぎません。両者を区別して考えることがとても大切です。

ブロックチェーンの3つの分類も、ブロックチェーンの理解を深めるために押さえておきたい内容です。すべてのタイプがそれぞれメリット・デメリットを持ち、ブロックチェーンに期待する役割に応じて、導入するブロックチェーンを決定する必要があります。

これらを踏まえると、LINK(LN)とLINE Blockchainの関係性を理解することは、さほど難しいことではありません。LINE Blockchainは、プライベートチェーンですが、LINEの高い技術基盤によって成り立つシステムだといえます。

今後も「教えて!LINE BITMAXの中の人」シリーズは続いていくので、次回を楽しみにしていてくださいね。

Text/師田賢人(@kento_morota
Illust/アッシー(@Ashida_Assy
Edit/プレスラボ(@presslabo


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