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本記事は、全3回の連載記事「暗号資産の税金と確定申告」のうち、第2回目「暗号資産の確定申告の流れ」です。

「暗号資産の税金と確定申告」全3回
第1回:暗号資産にかかる税金の基本
第2回:暗号資産の確定申告の流れ
第3回:暗号資産の損益計算~移動平均法・総平均法とは~


全3回にわたって、暗号資産取引にかかる税金と確定申告の方法をご紹介します。記事は、暗号資産の損益計算サービス「Gtax」を提供する株式会社Aerial Partnersの藤村大生様にご寄稿いただきました。記事を参考に、自分は確定申告をする必要があるのか、どのように申告すれば良いか、学びましょう。



はじめに

給与所得のみの会社員の方にとって、確定申告は馴染みがないものだと思いますが、第1回の記事でご説明したように、暗号資産取引で一定の利益がある場合は確定申告をして納税する必要があります。

この記事では、暗号資産の確定申告の流れを、初めての方にも分かりやすく解説していきます。


確定申告までの流れ

暗号資産の確定申告は大まかに以下のような流れになります。

①年間の損益額の計算
②確定申告書の作成・提出
③納税

これから一つ一つの作業について解説していきます。


①損益計算を行い、年間の損益額を把握する

まずは、確定申告が必要かどうかを判断するために、暗号資産取引で得た年間の利益額または損失額(損益額)を計算します。余裕を持って確定申告期間(後で説明します)の開始までに損益計算を終わらせておくことをおすすめします。

取引履歴の収集
暗号資産の損益計算を行うためには、暗号資産取引を始めてから現在までのすべての取引履歴が必要となります。1件でも履歴が足りないと、正確な損益額を計算出来ない場合があるので漏れのないように履歴を収集してください。

ポイント:履歴は漏れがないようにしましょう
暗号資産を利用した商品の支払い、友人への送金の履歴など、暗号資産取引所を介さないような取引は収集を忘れる方が多いので、普段から履歴を管理しておきましょう。


計算ソフトを使って損益計算
収集した履歴をもとに、年間の損益額を計算していきます。損益計算の方法は「移動平均法」と「総平均法」の2種類がありますので、どちらかを選択して計算を行いましょう。

移動平均法・総平均法の詳細はこちら

損益計算をExcelなどの表計算ソフトで行うのは非常に難しいため、「Gtax」などの損益計算サービスを利用して計算を行うことをおすすめします。
「Gtax」では、国内外多くの暗号資産取引所や様々な種類の取引に対応しています。取引履歴をアップロードするだけで自動で損益額を算出するので、計算に関する知識がなくても簡単に損益額を確認することができます。

暗号資産の損益計算サービス「Gtax」の詳細はこちら

計算が完了したら、計算結果をもとに確定申告が必要かどうかを判断します。算出した損益額から必要経費などを差し引き、最終的な所得額が20万円以上であれば、基本的に確定申告が必要となります。

②確定申告書の作成・提出

計算が完了し、年間の損益額を確認できたら確定申告書を作成し、提出します。損益計算ソフトなどで算出した損益額を確定申告書の雑所得の欄に記入します。


2020年度の確定申告期間は、2021年2月15日から2021年3月15日です。この期間内に確定申告書を提出する必要がありますので、期限に間に合うように余裕を持って実施しましょう。

eTaxを利用すればweb上で確定申告書の作成・提出が可能です。また、2019年からはスマートフォンからでも確定申告ができるようになりました。


ポイント:暗号資産取引の経費について
確定申告書には経費を入力する欄がありますが、暗号資産取引に使用するパソコンや勉強のためのセミナー参加費、確定申告の際に利用した計算ソフトの料金などは経費として認められる可能性があります。しかし、経費として認められる範囲については税務的な専門知識が必要になることから、税理士や税務署に相談して判断することをお勧めします。


ポイント:計算方法の選択と届け出について
暗号資産取引の損益計算に「移動平均法」「総平均法」のどちらを選択するかについては、確定申告期限までに税務署に届け出る必要があります。(計算方法の届け出をしなかった場合、総平均法が採用されます)

届出書はこちらのページから取得できます。

計算方法は一度選択すると原則として3年間変更することができないため、年度によって所得額が少ない計算方法を選択して確定申告をすることはできません。最初の選択時の判断が重要になります。

③確定申告が完了したら納税する

確定申告書を提出すると納税金額が確定するので、期限までに納税します。

会社員の場合、給与所得にかかる税金は、給与振込時に天引きされているので改めて納税する必要は無いのですが、暗号資産の所得にかかる税金は、自身で納付する必要があります。

納税の期限は、確定申告書の提出期限と同じ、2021年3月15日です。

銀行口座からの振替納税やクレジットカード、コンビニでの納付などいくつか方法がありますので、自分にあった方法で納税しましょう。


ポイント:納税資金について
暗号資産市場は価格の変動が激しい為、保有している暗号資産の価格が暴落した場合、納税資金の調達ができなくなる場合があります。納税資金については、早めに日本円で確保しておきましょう。

まとめ

暗号資産の確定申告の流れについて説明してきましたが、確定申告自体が初めての方にとっては不安に感じることも多いと思います。

暗号資産の取引の状況によっては、損益計算に時間がかかる場合や、難しい税務判断が必要になる場合もあります。損益計算・確定申告を自分で行うのが難しいと分かったときに税理士や税務署に相談できるように早めに作業に取り掛かることをおすすめします。


【ご注意事項】
本記事は執筆者の見解です。本記事の内容に関するお問い合わせは、株式会社Aerial Partners(https://www.aerial-p.com/)までお願いいたします。


執筆者:藤村大生
株式会社Aerial Partners
ビジネス開発部長
税理士・公認会計士

株式会社Aerial Partnersにて暗号資産投資家の確定申告サポート、暗号資産事業者に対する経理支援を行っており、暗号資産会計・税務の知見が深い。監査法人出身でデューデリジェンス、原価計算導入コンサルなどの業務を中心に従事。また、証券会社の監査チームの主査として、分別管理に関する検証業務を牽引。


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